各種ワクチン接種について
ワクチン接種は感染症の予防と重症化防止に最も効果的な医療手段の一つです。「病気になってから治す」よりも、「かからない、もしくは重症化させない」ための備えとして、定期的な接種が推奨されています。
当院では、成人向けの任意接種・定期接種・公費接種を幅広く取り扱っており、予約なしでの当日接種にも対応しています。
ワクチンで予防できる疾患は「VPD」
VPD(Vaccine Preventable Diseases)=ワクチンで防げる病気の略称。インフルエンザ・肺炎球菌・帯状疱疹・B型肝炎・HPV・風疹・破傷風など、かからずに済む疾患を予防することで生活の質と健康寿命を守ります。
当院で接種できるワクチン
| ワクチン | 対象 | 費用(1回あたり) | 接種回数・時期 |
|---|---|---|---|
| インフルエンザワクチン | 生後6か月以上全年齢 | 4,400円 | 毎年10〜12月、1回(13歳未満は2回) |
| 新型コロナワクチン | 対象年齢による | お問い合わせください | 定期接種(秋冬) |
| 肺炎球菌ワクチン(23価) | 65歳以上・基礎疾患あり | お問い合わせください | 5年ごと |
| 肺炎球菌ワクチン(15/20価) | 成人・高齢者 | お問い合わせください | 1回(23価と併用可) |
| 帯状疱疹ワクチン(不活性化) | 50歳以上 | 22,000円 | 2か月間隔で2回 |
| B型肝炎ワクチン | 全年齢 | 5,500円 | 0・1・6か月で3回 |
| 麻疹・風疹混合ワクチン(MR) | 抗体不足の成人 | 9,900円 | 1〜2回 |
| 水痘(みずぼうそう)ワクチン | 成人で未罹患 | 8,800円 | 2回 |
|
おたふくかぜワクチン |
成人で未罹患 | 5,300円 | 1〜2回 |
| HPVワクチン(シルガード9) | 女性・男性 | お問い合わせください | 6か月で3回(15歳未満2回) |
| 破傷風ワクチン | 全年齢、外傷時追加 | お問い合わせください | 10年ごと追加推奨 |
| 百日咳含有ワクチン(Tdap) | 成人 | 5,500円 | 10年ごと |
| 髄膜炎菌ワクチン | 海外留学・渡航予定者 | お問い合わせください | 1回 |
※ 取り扱いワクチンは時期により変動する場合があります。接種希望のワクチンが当院にあるか、事前にお問い合わせいただけます。
推奨接種のスケジュール
成人(20〜50代)
- インフルエンザ:毎年10〜12月
- 破傷風・百日咳:10年ごと追加
- 麻疹・風疹:抗体不足の場合(妊娠前女性・30〜50代男性)
- B型肝炎:医療従事者・海外渡航者・性的リスク
- HPV:女性9〜45歳・男性9〜26歳(任意接種)
50歳以上
- インフルエンザ:毎年(高齢者は公費)
- 帯状疱疹ワクチン:50歳以上の全員に推奨
- 肺炎球菌:65歳時に公費、以降5年ごと
- RSウイルスワクチン:60歳以上の一部(要相談)
基礎疾患のある方(優先度高)
- 糖尿病・慢性腎臓病・慢性肺疾患・心疾患・免疫抑制状態の方
- インフルエンザ・肺炎球菌(公費助成対象)
- 帯状疱疹(リスク高)
- コロナワクチン定期接種
海外渡航予定者
- 渡航先により要確認(A型肝炎・B型肝炎・破傷風・日本脳炎・黄熱・腸チフス等)
- 黄熱ワクチンは指定医療機関のみ(当院では不可)
- 渡航2〜3か月前から計画的に
主要ワクチンの詳細
インフルエンザワクチン
毎年の接種が基本
インフルエンザは毎年流行する株が変わるため、毎年の接種が推奨されます。効果は発症予防30〜60%・重症化/入院予防70〜80%。特に高齢者・基礎疾患のある方で有効性が高いです。
- 接種時期:10月下旬〜11月がベスト
- 効果発現:接種後約2週間
- 効果持続:約5か月
- 13歳未満は2〜4週間隔で2回接種
- 副反応:接種部位の発赤・腫脹・軽度発熱(1〜2日)
肺炎球菌ワクチン
肺炎・髄膜炎の原因菌である肺炎球菌に対するワクチン。日本では成人向けに23価(ニューモバックス)と15/20価(プレベナー)があります。
| 種類 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 23価(ニューモバックス) | 65歳以上・基礎疾患者 | 5年ごと、公費助成(多くの自治体で65歳時) |
| 15/20価(プレベナー・バクニュバンス) | 成人全般(特に高齢者) | 1回で生涯、23価と組み合わせでより広範囲 |
帯状疱疹ワクチン
50歳以上で発症リスクが急激に高まる帯状疱疹を予防します。詳細は「帯状疱疹」ページをご参照ください。
| ワクチン | 効果 | 特徴 |
|---|---|---|
| シングリックス(組換えサブユニット) | 50代で約97%、70代で約88% | 2回接種、筋肉痛などの副反応あり |
| 弱毒生ワクチン(ビケン) | 約50〜70% | 1回接種、費用が安い |
B型肝炎ワクチン
- B型肝炎ウイルス感染の予防
- 3回接種(0・1・6か月)で長期予防
- 医療従事者・海外渡航者・性的リスクのある方に推奨
- 1986年以降生まれの方は定期接種対象
HPVワクチン
子宮頸がん・肛門がん・咽頭がん・尖圭コンジローマの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の予防です。
| 種類 | 対象 | 費用 |
|---|---|---|
| シルガード9(9価) | 女性9〜45歳、男性9〜26歳(任意) | 定期接種対象は公費、それ以外は自費 |
| キャッチアップ接種 | 平成9〜20年度生まれの女性(〜2025年度末まで) | 公費(期限内) |
男性のHPVワクチン接種
男性もHPV関連がん(肛門がん・咽頭がん・陰茎がん)や尖圭コンジローマの予防、パートナーへの感染予防のため接種が推奨されています。ほとんどの自治体で自費接種となります。
MR(麻疹・風疹)ワクチン
- 成人男性の風疹抗体陰性率が高い(昭和37〜53年度生まれ)
- 妊娠前女性の風疹抗体不足は胎児への影響あり
- 第5期定期接種(該当男性・公費)
- 海外渡航前のチェック(麻疹流行地域)
破傷風・百日咳含有ワクチン
- 破傷風は10年ごとの追加接種で予防効果維持
- 外傷(刺し傷・動物咬傷・泥汚染)時は追加接種を検討
- Tdap(破傷風・ジフテリア・百日咳)含有ワクチンで百日咳も同時予防
- 成人百日咳は赤ちゃんへの感染源になるため、新生児のいる家族には推奨
公費接種・助成制度について
定期接種(国が定めた対象年齢・条件)
- 高齢者インフルエンザ(65歳以上)
- 高齢者肺炎球菌(65歳時)
- 帯状疱疹(2025年4月〜65歳定期接種化)
- HPV(小学6年〜高1相当の女子)
- 風疹(第5期:昭和37〜53年度生まれ男性)
自治体独自の助成
お住まいの自治体により、帯状疱疹・おたふくかぜ・HPV(男性)などに助成が出る場合があります。当院では北区・板橋区・豊島区の各種助成に対応しています。
助成の詳細はお住まいの自治体HPでご確認を
助成の金額・対象年齢・接種券の要不要は自治体ごとに異なります。受診前にお住まいの自治体ホームページで確認いただくか、当院窓口でご相談ください。
接種の流れ
- 予約または直接来院:予約なしでも対応可能(在庫状況はお問い合わせ推奨)
- 受付・問診票:既往歴・アレルギー・服用薬・妊娠の可能性を記入
- 医師の診察:体温測定、体調の確認、質疑応答
- 同意確認・接種:筋肉注射または皮下注射(数秒で終了)
- 接種後の観察:15分〜30分、院内で体調確認
- 接種証明書の発行(必要に応じて)
接種後の注意事項
- 接種当日は激しい運動・長時間の入浴・飲酒を控える
- 接種部位をこすらない・強く揉まない
- 通常の入浴(シャワー)は可
- 発熱・腫脹は1〜2日で軽快することが多い
- 高熱・呼吸困難・蕁麻疹などアナフィラキシー症状があれば即受診
副反応について
よくある局所反応(軽度)
- 接種部位の発赤・腫脹・疼痛
- 硬結(しこり)
- 通常1〜3日で軽快
全身反応
- 発熱・倦怠感・頭痛
- 関節痛・筋肉痛
- 1〜2日で軽快することが多い
まれな副反応
- アナフィラキシー:接種後30分以内の急激なアレルギー反応
- 血管迷走神経反射(失神)
- ギラン・バレー症候群(非常にまれ)
- 血小板減少性紫斑病(非常にまれ)
アナフィラキシー対策
当院では接種後15〜30分は院内で待機していただき、体調の変化を確認します。万が一のアナフィラキシーにも迅速に対応できる体制です。
接種できない・注意が必要な方
禁忌
- ワクチン成分への明らかなアレルギー既往
- 発熱中・感染症の急性期
- 重篤な急性疾患にかかっている方
慎重投与
- 妊娠中(生ワクチンは禁忌・不活化ワクチンは相対的に可)
- 免疫抑制状態(生ワクチンは禁忌)
- 抗凝固薬内服中(筋注時は圧迫止血)
- 卵アレルギー(インフルエンザワクチンは現在安全に接種可能)
- 過去のワクチンで強い反応があった方
よくある質問
予約なしでワクチンを接種できますか?
多くのワクチンは予約なし・当日接種可能です。ただし在庫状況により当日ご用意できない場合もあるため、事前にお電話でのご確認をおすすめします。
複数のワクチンを同時に接種できますか?
原則同時接種可能です(別々の部位に接種)。ただし生ワクチン同士の場合は間隔を空ける必要があります(27日以上)。
ワクチンの副反応が心配です
副反応のほとんどは接種部位の腫れ・痛みや軽度の発熱で、1〜2日で軽快します。重篤な副反応は非常にまれですが、接種後30分の院内観察で対応可能です。
妊娠中でも接種できますか?
不活化ワクチン(インフルエンザ・百日咳・B型肝炎等)は妊娠中も接種可能で推奨されることもあります。生ワクチン(MR・水痘・おたふく等)は妊娠中禁忌です。個別にご相談ください。
公費(無料・助成)で接種できますか?
対象ワクチン・年齢・自治体によって異なります。高齢者インフルエンザ、高齢者肺炎球菌、定期HPV、帯状疱疹(2025年度〜65歳定期化)などが代表的です。お住まいの自治体HPでご確認ください。
風邪気味ですが接種できますか?
体温37.5℃以上の発熱・強い体調不良がある場合は延期が安全です。軽い鼻水・のど違和感程度であれば、医師の判断で接種可能なことが多いです。
海外渡航用のワクチンは対応していますか?
B型肝炎・破傷風・MR・百日咳・髄膜炎菌などは対応可能です。黄熱・日本脳炎の国内定期接種外など一部のワクチンは指定医療機関になりますのでご紹介します。
子どものワクチンも対応していますか?
中学生以上の定期接種(HPV・日本脳炎第2期等)には対応可能です。小児定期接種(BCG・四種混合・Hib・小児肺炎球菌・MR等)は小児科での接種が適切です。
接種証明書は発行できますか?
接種時に証明書を発行可能です。学校・職場・留学先への提出用にお気軽にお申し付けください。海外渡航用の英文証明書も対応可能です(別途料金)。
過去の接種歴がわかりません
母子手帳・予防接種済証があれば確認できます。不明な場合は抗体検査で免疫状態を調べ、必要なワクチンを判断することもできます。
ワクチン接種後、献血はできますか?
不活化ワクチン(インフル・肺炎球菌等)は接種後24時間以降、生ワクチン(MR等)は接種後4週間以降から献血可能です。コロナワクチンは48時間以降(ファイザー・モデルナ)。
当院のワクチン接種の特徴
- 約10種類以上の幅広いワクチンに対応
- 公費接種・自治体助成(北区・板橋区・豊島区等)に対応
- 成人の定期接種から任意接種まで
- 予約なしでの当日接種も可能(在庫確認推奨)
- 接種証明書の発行対応(日本語・英語)
- 帯状疱疹のシングリックス・弱毒生両方を選択可能
- HPVワクチン(シルガード9)のキャッチアップ接種
- 抗体検査による免疫状態の評価も対応
- アナフィラキシー対策の院内観察体制
- 予約なし・当日受診OK/毎日9〜21時診療/十条駅徒歩1分
ワクチンは「自分と大切な人を守る」投資
ワクチン接種は自分の健康を守るだけでなく、家族・同僚・地域の人々を守る社会的意義もあります。不安なく納得して接種いただけるよう、丁寧にご説明します。お気軽にご相談ください。





