ワキ汗・多汗症のボト注射|保険適用の条件・費用・効果をわかりやすく解説

ワキ汗が多くて服のシミやにおいが気になる、制汗剤を使ってもよくならない。そんな重度のワキ汗(原発性腋窩多汗症)は、注射による保険適用の治療が受けられます。注射は数分で終わり、効果は数か月持続。この記事では、治療の仕組み・保険が使える条件・費用・効果をわかりやすく解説します。

ワキ汗・多汗症のボト注射|保険適用の条件・費用・効果をわかりやすく解説

「ワキ汗で服のわきが濡れてしまう」「シャツの汗ジミやにおいが気になって集中できない」「制汗剤を使ってもよくならない」。そんな重度のワキ汗の悩みには、注射による治療という選択肢があります。

重度のワキ汗(原発性腋窩多汗症)は、条件を満たせば健康保険が使える治療です。この記事では、多汗症とはどういう状態か、汗が減る仕組み、保険が使える条件、費用や効果、治療の流れまでをわかりやすく解説します。あわせて、記事の後半では「お子さんの治療が自己負担0円になる仕組み」もご紹介します。

多汗症(原発性腋窩多汗症)とは

多汗症は、体温調節に必要な量をこえて汗が出てしまう状態です。中でも、はっきりした原因の病気がないのにワキに大量の汗をかくものを「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」といいます。

緊張する場面だけでなく、日常的に汗が多く、服のシミ・におい・冷たさなどで生活に支障が出ることがあります。体質や気のせいではなく、治療の対象となる医学的な状態です。

ボト注射で汗が減る仕組み

汗は、汗腺に「汗を出しなさい」という神経の信号が伝わることで分泌されます。ボト注射(A型ボツリヌス毒素製剤)は、この信号の伝わりを一時的におさえることで、注射した部分の汗の量を減らします。

ワキの皮膚のごく浅いところ(皮内)に、細い針で少量ずつ注射します。治療そのものは数分で終わり、切ったり入院したりする必要はありません。

保険が使える条件

保険適用となるのは「重度の原発性腋窩多汗症(ワキ)」です。次のような点をもとに医師が診断します。

  • 明らかな原因がないのに、ワキの過剰な汗が6か月以上続いている
  • 次のうち2つ以上に当てはまる:25歳以下で発症した/左右対称に汗が出る/睡眠中は汗が止まる/週1回以上の多汗がある/家族にも多汗症の人がいる/日常生活に支障がある
  • 重症度の指標(HDSS)で「3~4(重症)」と判定される
  • 制汗剤(塩化アルミニウムの外用など)を試しても効果が不十分
  • 対象年齢は15歳以上

なお、手のひら・足の裏・顔などの多汗症は、現在ワキのような保険適用がなく、自費診療での対応となります。詳しくは診察時にご相談ください。

費用の目安(保険適用・3割負担の場合)

保険適用(3割負担)の場合、1回あたりの自己負担はおおむね18,000~22,000円程度が目安です(薬剤費に診察料・注射手技料などが加わります)。金額は診療内容や医療機関により異なります。

なお、中学生~高校生年代のお子さんは、子ども医療費助成によりこの自己負担が0円になります(詳しくは後半でご説明します)。

効果が出るまでと持続期間

効果は注射の2~3日後くらいから現れ始め、1~2週間ほどでしっかりと実感できるようになります。持続期間は個人差がありますが、おおむね4~9か月ほどです。

効果が切れてきたら、再度注射することで汗をおさえた状態を保てます。汗をかきやすい夏の前に受けておくと、快適に過ごしやすくなります。

治療の流れ

はじめに診察を行い、汗の状態や重症度を確認して、保険適用の対象になるかを判断します。対象となる場合は、その日のうちに治療できることもあります。

  • 診察・問診:汗の量や困っている状況、これまでの対策を確認
  • 注射:手のひらやワキの皮膚に少量ずつ、左右で合計10~15か所ほどに注射(数分)
  • 経過確認:数日~1週間で効果を実感。効果が切れたら再注射を検討

副作用と注意点

主な副作用は、注射した部分の痛み・赤み・軽い内出血などで、多くは数日でおさまります。まれに、注射した以外の部分の汗が増える「代償性発汗」や、アレルギー反応が起こることがあります。

妊娠中・授乳中の方や、妊娠している可能性のある方は治療を受けられません。持病やお薬がある方は、診察時に必ずお知らせください。

お子さんは自己負担0円で受けられます(中学生・高校生)

ワキ汗の悩みは、思春期に強くなることが多く、学校生活や部活動での大きなストレスになりがちです。実は、重度のワキ汗治療は、お子さんの場合は費用の心配なく治療できるケースがあります。

保険適用の対象は15歳以上です。そして東京都の子ども医療費助成(マル子・マル青)は、所得制限がなく、0歳から18歳到達後の最初の3月31日まで(高校生年代まで)の保険診療の自己負担分を区が助成します。

この2つが重なるため、医療費助成の対象となる中学生~高校生年代のお子さん(15歳以上)は、保険適用の治療を実質0円で受けられます。費用の心配なく相談・治療できる時期に、根本的なケアを始められます。

※助成の対象範囲や手続きは自治体・保険により異なります。他区にお住まいの方や詳しい条件は、受診時にご確認ください。

よくあるご質問

Q. 注射は痛いですか

A. ワキの皮膚に細い針で少量ずつ注射します。痛みには個人差がありますが、治療は数分で終わります。痛みが心配な方は、事前にご相談ください。

Q. どのくらい効果が続きますか

A. おおむね4~9か月ほどです。効果が切れてきたら、再度注射することで汗をおさえた状態を保てます。

Q. 手のひらや足の裏の汗も保険で治療できますか

A. 現在、保険が使えるのはワキ(腋窩)の多汗症です。手のひら・足の裏・顔などは自費診療での対応となります。まずはご相談ください。

Q. 制汗剤や塗り薬でも改善しますか

A. まずは塩化アルミニウムの外用や、保険適用の塗り薬などの保存的な治療を行うことが一般的です。それでも効果が不十分な場合に、ボト注射が選択肢になります。

Q. 子どもは本当に0円で受けられますか

A. 子ども医療費助成の対象となる高校生年代のお子さんは、保険適用のワキ汗ボト治療の自己負担が原則0円になります。助成には対象年齢や手続きの条件があるため、詳しくは受診時にご確認ください。

十条駅ハル内科・皮フ科クリニックのワキ汗治療

当院では、重度のワキ汗(原発性腋窩多汗症)に対する注射(保険適用)を行っています。「ワキ汗がひどくて困っている」「子どもの汗の悩みを相談したい」という方は、お気軽にご相談ください。まずは診察で、保険適用の対象になるかを確認します。

なお、高校生年代のお子さんは、子ども医療費助成により自己負担0円で治療を受けられます。

アクセス:JR埼京線「十条駅」から徒歩1分(東京都北区)

診療科:皮フ科・内科 ほか

診療日:土日も診療(年中無休)

ご予約:Web予約・お電話にて受付(公式サイト halujujo.clinic)

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