「手の指にざらざらしたいぼができた」「足の裏にいぼのようなものがあって歩くと痛い」「子どもの手や体にいぼが増えてきた」「液体窒素で何回通えば取れるの?」——いぼは種類によって原因・見た目・治療法が大きく異なります。当院では保険診療でいぼの診察・治療に対応しています。
いぼ(疣贅)とは
いぼ(疣贅:ゆうぜい)とは、主にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって皮膚や粘膜に生じる良性のできものです。ウイルスが皮膚の微小な傷から侵入・増殖することで、表皮細胞が異常に増殖していぼ状の隆起を形成します。
いぼは感染症であるため、自分の体の他の部位へ広がる「自家接種」や、他者への感染が起こります。特に免疫力が低下しているときや、皮膚に傷があるときに感染しやすくなります。
いぼの種類と見分け方
「いぼ」と呼ばれるものには複数の種類があり、原因・見た目・治療法が異なります。
① 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)——最も一般的ないぼ
HPV(主に2型・4型)の感染によるもっとも一般的ないぼです。表面がざらざら・カリフラワー状に盛り上がり、色は肌色〜灰褐色。痛みやかゆみはほとんどありません。
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好発部位:手の指・手の甲・爪周囲・ひじ・ひざ
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特徴:表面をよく見ると黒い点(出血した毛細血管)が見える
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感染経路:皮膚の傷からの直接接触、プールや公共のシャワールームなど
② 足底疣贅(そくていゆうぜい)——足の裏にできるいぼ
足の裏の圧力で内側に向かって成長するため、表面は平らに見えますが深部に向かって芯があります。歩くと強い痛みを感じることが多く、「たこ・魚の目」と間違えられることがあります。
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好発部位:足の裏(特に体重がかかる部位)
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特徴:削ると黒い点が見える(血管の点)→たこ・魚の目との見分け方
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痛み:立ったり歩いたりすると痛む
③ 青年性扁平疣贅——顔・手の甲に多い平らないぼ
HPV3型・10型の感染による平らで小さないぼです。肌色〜薄茶色で、表面はなめらか。掻いたり触ったりすると線状に広がる(ケブネル現象)のが特徴です。
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好発部位:顔(額・頬)・手の甲・前腕
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特徴:平らで光沢がある。線状に並ぶことがある
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好発年齢:10〜30代に多い
④ 伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)——水いぼ
水いぼはMCV(伝染性軟属腫ウイルス)による感染症で、HPVとは別のウイルスです。中央にくぼみのある真珠様の光沢のある小さないぼで、つぶすと白いチーズ状の内容物が出ます。
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好発部位:体幹・脇の下・肘の内側・首
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好発年齢:1〜10歳の子どもに多い
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感染経路:直接接触・タオルの共用・プールなど
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自然経過:免疫がつくと1〜3年で自然消退することが多い
⑤ 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)——老人性いぼ
加齢によって生じる良性のできもので、ウイルスとは無関係です。褐色〜黒色の盛り上がりで、表面はざらざら・いぼ状。「老人性いぼ」とも呼ばれますが、若い方にも生じることがあります。
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好発部位:顔・体幹・背中・頭皮
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特徴:徐々に数が増え、大きくなる。かゆみを伴うことも
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悪性変化:基本的に良性だが、急に大きくなる・出血する場合は受診を
いぼの見分け方——たこ・魚の目との違い
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比較 |
いぼ(疣贅) |
たこ・魚の目 |
|---|---|---|
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原因 |
ウイルス感染(HPV) |
物理的な圧迫・摩擦 |
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黒い点 |
削ると黒い点が見える |
黒い点はない |
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痛みの性質 |
つまんで痛い |
押して・歩いて痛い |
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広がり方 |
体の他の部位にも広がる |
同じ部位にとどまる |
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治療法 |
液体窒素・電気凝固 |
角質除去・サリチル酸 |
いぼの治療法
いぼの治療は種類・大きさ・部位・患者さんの状態によって選択します。すべて保険診療で対応可能です。
① 液体窒素凍結療法——標準的な第一選択治療
マイナス196℃の液体窒素を綿棒や専用スプレーでいぼに当て、凍結・壊死させる治療法です。最も広く行われている標準治療で、ほぼすべての種類のいぼに適用できます。
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項目 |
内容 |
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効果 |
ウイルスに感染した細胞を凍らせて壊死させ、免疫反応を引き起こして根絶する |
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痛み |
施術中にチクッとした痛みと凍傷のような灼熱感がある。数分で落ち着く |
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治療間隔 |
1〜2週間ごとに通院 |
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回数の目安 |
5〜15回程度(いぼの大きさ・種類・部位・免疫状態によって異なる) |
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治療後 |
水ぶくれや痂皮(かさぶた)ができることがある。自然に治癒する |
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費用(目安) |
1回あたり数百円〜数千円(3割負担) |
何回で取れる?:小さいいぼは3〜5回、大きいいぼや足の裏のいぼは10〜15回以上かかることもあります。「すぐ治る」と思って途中でやめると再発しやすいため、完全に消えるまで根気よく続けることが重要です。
② 電気凝固法(電気メス)
電気メスでいぼを焼灼・蒸発させる方法です。液体窒素より短期間での治療が期待できますが、局所麻酔が必要なことがあります。
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適応:液体窒素で改善しない難治性のいぼ・大きないぼ
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特徴:1〜数回で治療が完結することが多い
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注意:治療後に色素沈着・瘢痕が残ることがある
③ 外用薬(サリチル酸・活性型ビタミンD3)
サリチル酸配合の外用薬(スピール膏)は、角質を軟化させていぼを除去する補助的な治療法です。病院での処置と組み合わせて使用することがあります。
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適応:液体窒素治療と並行して使用することが多い
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方法:いぼに直接貼り付けて角質を軟化させ、入浴後に削る
日帰りでのいぼ除去|保険と自費の違い
「今日ついでに取ってしまいたい」というご相談は少なくありません。当院はいぼの診察・処置を日帰りで行っており、多くの場合は受診したその日に処置まで完了します。入院は不要で、処置後はそのままお帰りいただけます。
ただし、いぼの除去は「何が原因のいぼか」「治療の目的が何か」で保険適用か自由診療かが変わります。ここを最初に整理しておくと、費用の見通しが立てやすくなります。
保険適用になるもの/自由診療(自費)になるもの
| いぼの種類・目的 | 主な処置 | 取り扱い |
|---|---|---|
| ウイルス性のいぼ(尋常性疣贅・足底疣贅・扁平疣贅) | 液体窒素による凍結療法 | 健康保険が適用されます |
| 水いぼ(伝染性軟属腫) | 経過観察または摘除 | 健康保険が適用されます |
| 老人性いぼ(脂漏性角化症)で、出血・引っかかるなど症状があるもの | 液体窒素による凍結療法 | 健康保険が適用されます |
| 首・胸元・わきの小さなポツポツ(軟性線維腫など)を見た目の目的で除去 | 除去処置 | 自由診療(自費)【○○円(税込)】 |
| 老人性いぼを美容目的できれいに取りたい場合 | 除去処置 | 自由診療(自費)【○○円(税込)】 |
| 傷あとをできるだけ目立たせない仕上がりを希望される場合 | 除去処置 | 自由診療(自費)【○○円(税込)】 |
どちらに当てはまるかは、診察で実際に見てからのご案内になります。判断に迷う場合も、まず受診していただければその場で費用の見通しをお伝えします。
受診から処置までの流れ(日帰り)
- WEB予約または直接来院:予約なしでも受診できますが、処置を希望される場合は予約のほうがお待たせしません
- 診察・ダーモスコピーでの確認:いぼの種類と深さを確認し、保険か自費かをご説明します
- 費用と回数の説明・ご同意:自費の場合はこの時点で金額を明示します
- 処置(同日実施):多くは数分で終わります
- お帰り・次回のご案内:液体窒素は1〜2週間ごとの通院になります
自由診療(自費)についてのご注意
上記のうち美容・見た目を目的とした除去は公的医療保険が適用されない自由診療(自費診療)で、費用は全額自己負担となります。効果のあらわれ方や仕上がりには個人差があり、すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。
主なリスク・副作用:処置中〜直後の痛み、赤み・腫れ、水ぶくれ、かさぶた、色素沈着(茶色く残る)や色素脱失(白く抜ける)、まれに瘢痕(傷あと)が残ること、感染、再発などが起こる可能性があります。一度で完全に取りきれず複数回の処置が必要になる場合もあります。処置の可否・方法は診察のうえ医師が判断します。
費用の詳細は料金ページもあわせてご確認ください。
受診の流れ
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① 来院・問診:いつから・どの部位・どのくらいの数・痛みやかゆみの有無をお聞きします
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② 視診・ダーモスコピー検査:いぼの種類・深さ・状態を確認します
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③ 治療方針の説明:種類に応じて最適な治療法をご提案します
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④ 治療(液体窒素等):同日処置が可能です
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⑤ 次回通院の説明:治療間隔・注意事項をご説明します
まとめ
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いぼは種類によって原因・治療法が異なります
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ウイルス性のいぼ(尋常性疣贅・水いぼ)は人にうつるため早めの治療が重要
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液体窒素凍結療法が標準治療で、保険適用





